SMプレイといえば「鞭」を思い浮かべる人も多いはずです。しかし一口に鞭といっても種類はたくさんあり、同じ「叩く」でも痛みの質がまったく違います。
この記事では、鞭の種類と特徴に加えて、自分と相手に合う鞭の選び方、安全な使い方、そしてどこで手に入れるかまで解説します。
鞭選びがプレイを左右する
痛みにも種類がある
鞭の痛みは「強い/弱い」という一本の軸では測れません。
- 重い痛み … 広い面で叩かれ、身体の奥に響く。バラ鞭やパドルに多い
- 鋭い痛み … 一点に集中し、皮膚の表面を走る。一本鞭やケインに多い
- 熱い痛み … 叩かれた後にじわじわ広がる。革製のものに多い
受け手が「痛いのが好き」と言っていても、どの痛みが好きかは人それぞれです。鋭い痛みは平気でも重い痛みは苦手、という人もいます。まずここを言葉にしてすり合わせてください。
できれば実物に触れてから選ぶ
通販の写真と実物では、重さも手触りもかなり違います。可能であれば、アダルトショップやイベントで実物を手に取ることをおすすめします。
確認したいのは次の点です。
- 振ってみる … グリップが手に馴染むか。重すぎて狙いが定まらないことはないか
- 自分の腕や太ももに当ててみる … 受け手がどんな痛みを感じるのかを、責め手が知っておく
- 長さ … 一本鞭は90cm前後から。室内で使うなら、振りかぶったときに天井や壁に当たらないか
責め手が自分で受けてみるのは、遠回りに見えて一番確実です。
鞭の種類
鞭は「形状」と「材質」の2つの軸で見ると整理しやすくなります。
形状による違い
バラ鞭
もっとも認知度が高い鞭です。名前の通り、鞭の先がバラバラに分かれています。
叩くと音が大きく出るため、プレイに派手さを出せます。打面が分散されているので、音の割に痛みは少なめ。「ずっしりとした重めの痛み」と表現されることが多い鞭です。
狙いが外れても大きな事故になりにくく、はじめての1本に向いています。
一本鞭
グリップから先まで1本に繋がっているもの。ほとんどは革を編み込んで作られていますが、先端が紐のようになっていたり、平たいベラが付いていたりとレパートリーは豊富です。
全長90センチ程度のものから数メートルのものまであります。痛みはバラ鞭に比べて鋭く、打ち方によっては皮膚が切れることもあります。
扱いに技術が要るため、はじめての1本にはおすすめしません。
乗馬鞭(パドル鞭)
棒の先に革製のベラがついているものです。ペットプレイで愛用する人も少なくありません。
先端のベラが小さいほど、一点に集中した強い痛みになります。形がまっすぐなため狙ったところに当てやすく、力加減も調整しやすいのが利点です。
SMプレイ用の乗馬鞭は、実際の馬に使う鞭とは素材や作りが異なり、人間用として使いやすく設計されています。物足りなさから馬用を使う人もいますが、硬さが違うため注意が必要です。
その他の打具
- ケイン … 籐やカーボン製のまっすぐな棒。かなりの痛みを与えられ、使い方と受け手の体質によっては数ヶ月治らない痣がつくこともあります
- 電気鞭 … 叩くと電気が走るもの
- 竹鞭 … 竹の先端を割って作られたもの
材質による違い
同じ形でも、材質が変われば痛みの質が変わります。
| 材質 | 痛みの質 | 特徴 |
|---|---|---|
| 革 | 重く、熱が残る | 使うほど手に馴染む。手入れが必要 |
| ナイロン・化繊 | 軽く、鋭い | 手入れが楽で安価。汗や水に強い |
| 馬毛・獣毛 | 柔らかく、撫でるような刺激 | 痛みよりも感触を楽しむもの |
| シリコン・ラバー | ぴりっと刺す | 水洗いできる。衛生的 |
痛みの強さの目安
おおよその比較です。同じ種類でも製品によって差があるため、あくまで目安として見てください。
| 種類 | 痛みの強さ | 痛みの質 | 扱いやすさ |
|---|---|---|---|
| 馬毛・フェザー | ほとんどなし | 撫でる・くすぐる | とても易しい |
| バラ鞭 | 弱〜中 | 重い・響く | 易しい |
| 乗馬鞭(ベラ大) | 中 | 面で当たる | 易しい |
| 乗馬鞭(ベラ小) | 中〜強 | 一点に集中 | 普通 |
| 一本鞭 | 強 | 鋭い・切れる | 難しい |
| ケイン | 非常に強 | 鋭い・痣が残る | 難しい |
はじめの1本を選ぶなら、バラ鞭か、ベラの大きい乗馬鞭です。
安全に使うために
鞭は、使い方を誤れば怪我につながる道具です。最低限ここだけは押さえてください。
叩いてはいけない場所がある
- 腎臓のあたり(背中の腰より上、脇腹寄り) … 内臓を傷めるおそれがあります
- 背骨・尾てい骨 … 骨に直接当たります
- 首・頭・顔 … 失明や後遺症のリスクがあります
- 関節 … 靭帯を傷めます
安全とされるのは、お尻と太ももの裏側、肩甲骨のあたりです。肉が厚く、重要な臓器から離れているためです。
弱いところから始める
同じ力でも、鞭の種類や当たり方で痛みはまったく違います。最初の一振りは「軽すぎるかな」と思うくらいで十分です。そこから少しずつ強くしていきます。
受け手が「もっと強く」と言うまで上げない、という進め方が安全です。
セーフワードを決めておく
「やめて」「痛い」はプレイの一部として使われることがあるため、本当に止めたいときの合図になりません。普段の会話に出てこない単語を決めておきましょう。
声が出せない状況もあるので、手を3回叩くなどの動作も併せて決めておくと確実です。
プレイ後のケア
叩いた箇所は冷やします。痣が出ることもありますが、強い痛みが翌日以降も続く場合や、しびれがある場合は医療機関へ。
道具の手入れ
革の鞭は使用後に乾いた布で汗を拭き、風通しのよい場所で陰干しします。濡れたまま放置すると硬くなり、ひび割れの原因になります。
複数人で使い回さないこと。血液が付着する可能性がある道具は、感染のリスクがあります。
自分に合う鞭をどこで手に入れるか
アダルトショップ・通販
もっとも手軽な入口です。実店舗なら手に取って選べます。
はじめの1本であれば、数千円のもので十分です。高価なものが必ずしも扱いやすいとは限りません。
鞭職人に作ってもらう
SM用の鞭を手作りしている職人がいます。革を編み込んだ一本鞭などは、市販品と手触りも重さもまったく違います。
- 長さ、重さ、グリップの太さを自分の手に合わせられる
- 受け手の好みの痛みに合わせて、編み方や素材を相談できる
- 既製品にはない色や装飾を入れられる
価格は作りによって幅がありますが、既製品より高くなるのが一般的です。一生使う1本として選ぶ人が多いようです。
職人を探すなら、SM関連のイベントや即売会が確実です。XなどのSNSで作品を発信している職人もいます。実際に手に取って、相談しながら決められるのが利点です。
イベントで探す
SM関連のイベントでは、道具の出張販売が行われることがあります。複数の作り手の品を一度に見比べられるため、何を買うか決めていない段階で行く価値があります。
Lunaでもオフラインの交流会を開催しており、道具屋さんの出張販売が入ることがあります。
まとめ
鞭の種類は多種多様で、同じ種類の中にもたくさんのレパートリーがあります。
- 痛みは「強い/弱い」ではなく「重い/鋭い/熱い」で考える
- はじめの1本はバラ鞭か、ベラの大きい乗馬鞭
- 叩いてよい場所と悪い場所を先に覚える
- 既製品で物足りなくなったら、職人への特注という選択肢がある
責め手にとっての使いやすさと、受け手の好みを総合して、ぴったりの1本を探してみてください。
—

の種類は?-それぞれの特徴や用途を解説.png)
の種類は?-それぞれの特徴や用途を解説-300x158.png)









1-身体の構造を知る(仮)-5-300x158.png)
